四方海話 5

第一話のつづき

‥ (みお)‥

 下の表示は、河川や海で舟が浅瀬を避けて航行可能な航路を示すいわゆる航路標識です。「澪標」(みおじるし・みおつくし)と呼ばれ、大阪市の市章にも採用されている。また、古いNHKの連続ドラマで「澪つくし」というのがありましたが、若き日の女優・沢口靖子をヒロインとして千葉県銚子の醤油醸造所を舞台としたラブストーリーの主題にもなっていました。

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 日本の海運の黎明期、弁財船(べざいせん)、樽廻船(たるかいせん)、菱垣廻船(ひがきかいせん)、北前船(きたまえぶね)などと呼ばれる大型木造帆船が海運の主役でした。それらを運航するうえで派生したことばがあります。

‥ 潮時(しおどき)‥ 

 ちょうどよい頃合い。普段なにげなく使っていることばですが、北前船など大型木造帆船を動かすには風の力と人力ともうひとつ、潮の干満を利用して船を移動させていたようです。もちろん潮の流れだけですと危険が大きいので、縮帆や伝馬船も併用して船を津や湊に出し入れするにあたり、最適な時間帯が潮時です。

‥ 順風満帆(じゅんぷうまんぱん)‥

 昔の木造帆船は横帆(現在のクルージングヨットのような三角帆はまだありません)でしたので、順風(進行方向にたいして後方からの適度な風)を受けることにより快走することができました。

‥ 日和見(ひよりみ)‥

 北前船などの船頭は、早朝、停泊地に近い高台(日和山・ひよりやま)に登り、方角石(ほうがくいし)、方位石(ほういいし)を見ながら日和見(≒観天望気)をして当日の出帆、航海の可否を決定した。

‥ 真艫(まとも)‥

 帆船は真うしろ(真艫)から風を受けることにより最大速力で航走することができた。真艫に風を受ける。≒ 順風満帆

‥ その他、海図上の漢字 ‥

瀬、洲、山(海山)、根、出シ、堆(たい:例・大和堆)、礁、岬、崎と埼など。

 海や船に関係する漢字や熟語はたくさんあり、改めて調べてみると読みも意味も知らなかった画数が多くて現代では使われていない古い漢字を見つけることもあって面白い。

 第一話おわり

次回から第二話「日本人のルーツは何処から?」です。

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