四方海話 6

第二話 日本人のルーツは何処から?

 2019年7月、台湾南部から与那国島まで「3万年前の古代の航海徹底再現プロジェクト」(国立科学博物館主催)が実行され、五人乗りの丸木舟(刳り船、カヌー)で、しかも手漕ぎ(パドル)で黒潮を乗り切って渡海に成功したそうです。「お疲れ様でした。」と申し上げるところですが、縄文以前、旧石器時代後期には「アウトリガーカヌー」「ダブルカヌー」や「」(らしきもの)はなかったのでしょうか?古代の歴史を少し調べてみた。

  古代年表

  • 12万年前頃   日本列島最古の石器(島根県・砂原遺跡)
  • 10万年前頃   ホモサピエンス(現生人類)が誕生(アフリカ起源説)
  • 7万年前頃   人類が衣服を着る(獣皮をなめして加工した?)(諸説あり)
  • 最終氷期の初期
  • 6万年前頃   ホモサピエンスがアフリカを出て世界各地に移動
  • 5万年前頃   ホモサピエンスがインドシナ半島付近に到達
  • 4.5~4.2万年前 ホモサピエンスが古オーストラリア大陸(サフルランド)に到達
  • 4万年前頃   ネアンデルタール人(旧人)が絶滅 狩猟に石斧、石槍を使用

 一説によれば、大陸と陸続きだった日本列島にもマンモスその他の動物を追いかけてホモサピエンスが到達していたのではないかとされていましたが、近年の研究で氷河期の最も寒い時期でも津軽海峡や対馬海峡には海が残っていて、陸続きにはならなかったとの主張がなされた(諸説あり)。マンモスは日本列島に居なかった? このことと、静岡県の3万8000年前の地層から伊豆七島神津島産の黒曜石が発見されている事実から、日本人のルーツは舟に乗ってやって来た旨の研究成果があります。伊豆諸島の神津島と伊豆半島間の往復には舟(カヌー)が使われたことは間違いなく、我々日本人のルーツは同時期以前に南方(スンダランド方面)からディズニーのアニメ映画「モアナと伝説の海」に出てくるような外洋航海可能な帆(らしきもの)を装備したアウトリガーカヌー(又はダブルカヌー)で大航海の末、日本列島にたどり着いていたのではないでしょうか。

  • 3.5万年前頃  後期旧石器時代の始まり
  • 2.9万年前頃  地球規模の急激な寒冷化 ・・・この頃に日本人のルーツが渡来した?
  • 2.7万年前頃  姶良(あいら)火山(鹿児島県・桜島)大爆発
  • 2.3万年前頃  世界最古の釣り針(巻貝の底を割り、整形・研磨したもの。沖縄県サキタリ洞遺跡
  • 2万年前頃  ヴュルム氷期(最終氷期)のピーク
  • 【年平均気温が7~8度低下、氷河の発達、海面の後退100~140メートル、のち寒暖を繰り返しながら徐々に温暖化】
  • 1.9万年前頃  縄文海進の初期(温暖化による海面上昇)
  • 後期旧石器時代の始まり
  • 1.7万年前頃  ナウマン象が絶滅(諸説あり)

ナウマン象の骨格 神奈川県横須賀市立博物館

  • 1.6万年前頃  スンダランド(注1)も海面上昇により徐々に後退
  • 1.4万年前頃  人類が犬を飼い慣らした。
  • 1.3万年前頃  日本海の形成?(津軽海峡から海水流入)
  • 1万年前頃  最終氷期終了(食料資源の変化、大型哺乳動物から中小動物へ)
  • 6千年前頃  縄文海進のピーク
  • 3.5千年前頃  稲作が始まる?(諸説あり)
  • 3千年前頃  弥生時代前期(諸説あり)

 丸木舟を造り、壁画を描き、縫い針・釣り針を考案、狩猟に黒曜石を利用するなど、古代の人々は現代の我々が想像する以上に聡明で高度な技術を獲得し、冒険心に富んでいたのではないでしょうか。

 (注1)スンダランド・・・現在のブルネイ、ベトナム、カンボジア、マレーシア、シンガポール、インドネシアの各国に囲まれる海域に約1万6千年前以前に存在したとされる沖積平野で、現在のタイ中央部を流れるチャオプラヤ川(旧メナム川)により運ばれてきた堆積物(土砂)により形成され、ヴュルム氷期の終息による海面上昇のため水没した。また、現オーストラリアの先住民(アボリジニ)の祖先は、スンダランドの東端から島伝いに古オーストラリア大陸(サフルランド)に到達したとされている。

                            第2話 おわり

次回から 第三話 「海の神々」 です。  

                                                                                                             

                               

   

         

 

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