前回の最後に「70回を一区切りとして、次回からは記事を最初からブラッシュアップをしたいと思います。」などと書きましたが、「ときの話題」と題している以上、「時々刻々変化する諸情勢のなかで過去を振り返ってアレコレと書いている暇はないのでは?」との厳しい指摘があり、これを「天からの声」としてひたすら前に進むことといたします。
ー ときの話題 ー §29
Ⅰ 日本列島の冬の指標いろいろ
Ⅱ ときの話題シリーズ目次(四方海話42~70)
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Ⅰ 日本列島の冬の指標いろいろ
1 オホーツク海の海氷(流氷)の状況変化

今季のオホーツク海海氷域の面積変化(出典:気象庁HP)

今季のオホーツク海海氷域:白い部分が海氷、赤い線は平年の2月10日の海氷域
(出典:気象庁HP<全般海氷情報>)

海氷の現況
(出典:海上保安庁 海氷情報センター 令和7年2月15日)
海氷(流氷)は、紋別~サロマにも「やっと着岸‼」というところでしょうか!かなり遅くなっているようです。
網走では2月15日に流氷初日(その年に流氷が初めて観測された日)を迎えたそうですから「過去最も遅い記録」を更新することとなりました。また、面積図(上の折れ線グラフ)を見ると、この冬の海氷域面積は平年値より大幅に減少傾向にあり、最小値をも下回るところまで少なくなっています。海洋生物への影響が心配です。
2 JPCZ(Japan Sea Polar Air Mass Convergence Zone:日本海寒帯気団収束帯)
ー 四方海話53の再掲です。ー
今冬は、日本海側各地でドカ雪に悩まされ、市民生活に大きな影響がありました。JPCZは天気予報にも度々出てきました。
以下は気象庁のJPCZに関する説明文です。
冬に日本海で、寒気の吹き出しに伴って形成される。水平スケールが1000km程度の収束帯。この収束帯に伴う帯状の雲域を、「帯状雲」と呼ぶ。強い冬型の気圧配置や上空の寒気が流れ込む時に、この収束帯付近で対流雲が組織的に発達し、本州日本海側の地域では局地的に大雪となることがある。(気象庁、原文のまま)

赤い楕円は長白山脈。青い線は長白山脈によって二分された気流を示す。黄色い線は雲パターンの分かれ目を示すもので、黄色破線の下側と黄色点線の上側は雲列が下層風に平行に並ぶ筋状雲パターンの領域、黄色破線と黄色点線の間は雲列が下層風と直交する方向に並ぶ帯状対流雲パターンの領域。帯状対流雲パターンの南縁付近に見いだされる濃い雲の帯がJPCZと考えられる。(出典:ウィキぺディア PD・not edited.)
3 雪雷(せつらい・ゆきかみなり・ゆきいかずち)

雷の発生日数、地域・月別比較(出典:気象庁HP)・not edited.
関東地方でも、雷の発生が多いとされる栃木県宇都宮市は夏の発生日が多いですが、北陸地方では冬に集中しています。
冬季、日本海で発生、発達した雷雲は、季節風に乗って陸地に侵入しますが、熱や水蒸気の補給が断たれて上昇流が弱まり徐々に衰弱します。このため、冬季の雷は日本海の沿岸部で多く、海岸からの距離が離れるほど少なくなる傾向があります。
夏の積乱雲が高さ10000メートル以上の圏界面まで発達するのに対し、冬の積乱雲は高さとともに気温が大きく下がらない層(安定層)が上空にあるため、高さは3000メートルから高くても6000メートルと低く、雷が発生する高さも夏の積乱雲より低くなります。また、夏と比較し冬の落雷では、大地へ流れる電流が大きくなることが多く、落雷した地上の建造物に大きな被害を及ぼすことがあります。(気象庁HPより)
4 ポーラーロウ(極低気圧) ー 四方海話53の再掲です。ー
両極地方や *「極前線帯」(きょくぜんせんたい)で発生する低気圧のことです。気温が低い寒気団の中で発生するため、暖気流の流入がなく、また、前線を持たず雪雲自体がまとまった渦巻きとなっています。「真冬の台風」「真冬の小悪魔」などの異名があります。
*「極前線帯」:両極の寒気団と熱帯気団の境界をなす前線帯のことで、季節や地理により変動はありますが、日本海の場合は概ね北緯40度付近となります。
他の低気圧に比べ規模が小さく(Φ≦500㎞程度)、天気図上では隠れ低気圧として描かれない場合もあるものの、ときには突発的・局地的な豪雪・豪雨・暴風雪・暴風雨・雷など激烈な天候をもたらすものもあります。

ポーラ―ロウの衛星写真・北海道西方、日本海北部(2009年12月20日)(出典:ウィキペディア)・not edited.
同じく、主に冬から春にかけて急速に発達して、熱帯低気圧(台風)並みの暴風雨・雪をもたらす温帯低気圧を指して爆弾低気圧(ばくだんていきあつ)と呼ぶ場合がありますが、こちらは規模が大きく発生過程も異なります。
5 爆弾低気圧
爆弾低気圧(天気予報では”爆弾”という言葉は使わず「急速に発達する低気圧」と表現します。)は主に冬から春にかけての気象現象ですが、下図は、2012年(平成24年)4月3日~4日にかけて発生した事例です。日本海西部の低気圧(986hPa)が発達しながら北東進し、24時間後、オホーツク海では952hPaまでになりました。この低気圧通過に伴い、西日本から北日本の広範囲に死者4名、負傷者378名の被害がありました。
爆弾低気圧は、短時間のうちに急速に発達する特性と暴風雨の範囲が広範囲なりがちなため、我が国の沿岸を航行する船舶にとっても非常に厄介な気象現象となっています。

爆弾低気圧の例(出典:気象庁、過去の実況天気図より)・not edited.
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Ⅱ ー ときの話題 ー シリーズ目次(四方海話42~70)
「四方海話67」で「バックナンバー」として簡単に触れましたが再掲いたします。
・四方海話42 ーときの話題ー その1
・・・ デカッ! ・・・
太古の巨大クジラ
巨大コンテナ船
・・・ 気候変動 ・・・
海洋酸性化
・四方海話43 ーときの話題ー その2
・・・ 東京湾が危ない! ・・・
日鉄君津シアン化合物排出
PFAS問題
・四方海話44 ーときの話題ー その3
・・・ 海洋プラスチック問題 ・・・
・・・ えーッ! ・・・
十段線
日本EEZ内に気象観測用ブイ?
・四方海話45 ーときの話題ー その4
・・・ 旅客船KAZUⅠ沈没事故・事故調査報告書を読んで ・・・
・四方海話46 ーときの話題ー その5
・・・ 1.5℃の約束 ・・・
・・・ 津波 ・・・
・・・ ジーランディア(:タスマンティス) ・・・
・四方海話47 ーときの話題ー その6
・・・ 海洋国家 ・・・
・・・ 元寇に使用された船? ・・・
・・・ 東京都がPFASの追加調査 ・・・
・四方海話48 ーときの話題ー その7
・・・ 海洋熱波 ・・・
・四方海話49 ーときの話題ー その8
??? スーパーエルニーニョ ???
・四方海話50 ー 宝船と七福神 ー
・四方海話51 ーときの話題ー その9
変な津波・その後
ダイポールモード現象?
海賊復活?
・四方海話52 ーときの話題ー その10
世界最大の氷山・A23a が漂流の旅に出た!
COP28が閉幕
見てくれの悪い魚・・追加
・四方海話53 ーときの話題ー その11
小笠原海台(おがさわらかいだい)
冬の気象・海象(二題)
戦禍拡大
・四方海話54 ーときの話題ー その12
能登半島地震
世界の平均気温
・四方海話55 ーときの話題ー その12→13に訂正
今年も来たゾ~!
「国際海運GHGゼロエミッションプロジェクト」の今
見てくれの悪い魚 ⑦⑧➈
・四方海話56 ーときの話題ー その13→14に訂正
海底熱水鉱床
太古の大陸? アトランティス大陸・ムー大陸・レムリア大陸
・四方海話57 ーときの話題ー その14→15に訂正
ADIZって?
ソマリア海賊復活⁉
大西洋子午面循環(AMOC)が崩壊
・四方海話58 ーときの話題ー その15→16に訂正
スウェイツ氷河(南極)
スノーボールアース?
「ジュゴン」のこと!
・四方海話59 ーときの話題ー その16→17に訂正
PFAS
パンサラッサ(古太平洋)
・四方海話60 ーときの話題ー その17→18に訂正
「気候変動監視レポート2023」:気象庁
イザナギ「伊邪那岐」プレート
藻場再生やココリスの増殖で地球温暖化は止められる?
・四方海話61 ーときの話題ー その18→19に訂正
クジラとカバが親戚⁉
「VDES」ってなに?
エルニーニョからラニーニャへ‼
・四方海話62 ーときの話題ー その19→20に訂正
堪高性能ってなんだ?
黒潮大蛇行の継続期間が史上最長?
ブル―カーボン!
・四方海話63 ーときの話題ー その20→21に訂正
海 鳥
1 アホウドリ 2 オオミズナギドリ 3 カツオドリ 4 ウミウ
5ウミガラス 6ウミスズメ 7アジサシ 8アカオネッタイチョウ
・四方海話64 ーときの話題ー その21→22に訂正
海上交通の安全は誰が守る?
地球温暖化が着実に進行中!
南海トラフ臨時情報『巨大地震注意』⁉
・四方海話65 ーときの話題ー その22→23に訂正
観天望気
海にまつわる故事や諺
セーマンドーマン!
・四方海話66 ーときの話題ー その23→24に訂正
液化二酸化炭素の海上輸送‼
海上保安レポート2024
・四方海話67 ーときの話題ー その24→25に訂正
Ⅰ 海洋レポート・令和6年版
Ⅱ 「四方海話」バックナンバー
Ⅲ 大きな心配事⁈
・四方海話68 ーときの話題ー その25→26に訂正
《 帆の起源 》
・四方海話69 ーときの話題ー その26→27に訂正
Ⅰ COP29
Ⅱ 海洋プラスチック
Ⅲ PFAS・PFOA
・四方海話70 ーときの話題ー その27→28に訂正

Ⅰ 気候変動の将来
Ⅱ タコブネ
Ⅲ 日本のSDGsの進捗状況
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次回は 四方海話72 ーときの話題ー §28 です。

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