四方海話 10 

 第三話 ・・・海の神々・・・   その2 海外編   のつづき

 イヌイット神話 

・ セドナ

 北米大陸の極北地方に住むエスキモ―系先住民族「イヌイット」の神話に登場する海の女神様、別名「海の女王」とも云われ海に住む動物の管理を司るとされる。また、人間の祖先(祖霊)としても崇められている。長く海底に住んでいるため足は魚の尾びれの様になっているとか。

― メソポタミア(シュメール・アッシリア・アッカド・バビロニア)神話 ―

・ ティアマト

 原初の海の女神、淡水域の男神「アプス」との間に次世代の若い神々を生んだ。

・ ナンム

 シュメール文明の海の女神、天地を生んだ母、全ての神々を生んだ母なる祖先とされていた。他方、メソポタミア文明では宇宙はナンムが宇宙を妊娠、出産し誕生したと考えられていたそうです。

― ハワイ(ポリネシア)神話 ―

・ カナロア

 ハワイの神話に登場する4大神(カーネカナロアクーロノ)のうちの一柱で海神です。マオリ語では「タナロア」、タヒチ語では「タアロア」に相当する。魚と爬虫類が混ざった魚龍の姿をしていて海底に住む悪魔の蛸(ロゴ・トゥム・ヘレ)と死闘を演じ退治した。

― マオリ(族)神話 ―

・ キワ

ニュージーランド北島の東海岸に伝わる神話に登場する海の男神で、奥様である海の女神「ヒネモアナ」との間の子供たちは海洋生物の祖先となった。マオリ語で太平洋を「テ・モアナ・ヌイ・ア・キワ」(キワの大海)と呼ぶ。ディズニーのアニメ映画「モアナと伝説の海」の主人公「モアナ」とはマオリ語で「」のこと。

― 中国 ―

・ 媽祖(まそ)

 航海と漁業の守護神として、中国大陸沿海部(台湾、福建省、潮州)を中心に信仰されている道教の女神様。日本においても弟橘媛命(おとたちばなひめのみこと・前掲)信仰と混淆されつつ広まった。 媽祖は宋代に実在した官吏「林愿」(りんげん)の六女である「黙娘」(もうにゃん)が神となったとされていて、才気煥発で信仰心が篤く16才のころに神通力を授かり村人の病気を治すなどの奇跡を起こし「通賢霊女」と称された由。28才のとき父が海難事故で行方不明となり、これを悲嘆した黙娘は父を探すため船を出し遭難したとの伝承もあり、遺体が福建省の海岸に漂着し福建連江県媽祖島(現在の南竿島)の由来となった。                                            

媽祖像 横浜中華街媽祖廟

 中国では「迷信的、非科学的な活動の温床」とされ厳しく規制し、文化大革命以後は瀋陽・天津・青島・煙台等の港町に建てられた多くの媽祖廟が信者への迫害とともに破壊されたそうですが、改革開放政策とともに規制も緩やかなものとなり廟や祠の再建も黙認されるようになったとのこと。中国大陸の他、香港・マカオ・台湾・インドネシア・ベトナムなどにも天后廟・媽閣廟が建立され信仰されています。

 日本においては江戸時代以前に伝来し、南薩摩地域を中心に30例以上の媽祖像が確認されているほか、茨城県水戸市「祇園寺」、同北茨城市「弟橘姫神社」、同大洗市「弟橘比売神社(天后神社)」、同小美玉市「天聖寺」、青森県大間町「大間稲荷神社(天后媽祖大権現)」に像が安置されている。また、2006年横浜中華街に「媽祖廟」が落慶し、「関帝廟」とともに観光名所となっている。

・ 四海竜王(しかいりゅうおう)

 四海を治める四人の竜王。BC751年、唐の玄宗皇帝が「広徳王」(東海)・広利王(南海)・広潤王(西海)・広沢王(北海)の称号を授けている。封神演義西遊記にも登場し、それぞれの龍宮(水晶宮)に住みエビやカニに守られて暮らし、海を統治する以外にも雲や雨を操り、怒らせると洪水をも起こすと伝えられている。また、海の魚介類を支配していると伝わっている。

第三話 おわり

   次は第四話  ・・・ 浦島太郎伝説 ・・・ です。 

                                                                                                  

                                                                             

コメント

四方海話をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む

タイトルとURLをコピーしました