四方海話 3

 この写真は、小型デジカメで実写したグリーンフラッシュです。プロの写真にはとても敵いませんがブログの最初の一枚として公開します。緑色に見えない!と思われる方もいらっしゃいましょうが、なにしろ一瞬のチャンスでしたので悪しからず。

第一話 ― 津々浦々の話 ― 

 「日本全国津々浦々」とは、表現としてNHKアナウンサーのフレーズにもしばしば使われ、「日本の隅々」をひと言で言い表す良い言葉だと思っていますが、それでは、「津」「浦」ってどういう意味?さらには、「湊」「港」「江」(近江『おうみ』、遠江『とおとうみ』とは何処のこと?「浪」「潟」「澪」・・・などなど。

 ‥ (つ) ‥

 津市(三重県)、焼津市(静岡県)、木更津市(千葉県)、大津市(滋賀県)など、海辺の地名で「津」の文字が使われているところはたいへん多い。地図帳でそれぞれの地勢を眺めればおおよそどういう地形なのかが想像できます。船着き場(のある処、港とほぼ同義)、渡し船が発着する場所、渡し船に乗るために人が集まる地域などとされていますが、地名の他にもいろいろな使われ方(人名、熟語)をされていて興味津々(きょうみしんしん)な文字です。

 ‥ (うら) ‥

 国語辞典では、海や湖の沿岸が湾曲して陸地に入り込んだところ。一般に海辺、または水際(みずぎわ)、水がひた寄せる浜。と記載されていますが、私にとってはそれだけでは少し物足りない。「高砂(たかさご)や、この浦、舟に帆を揚げて~、この浦、舟に帆を揚げて~、月もろともに出汐(いでしお)の~、波の淡路の島影や~♪」のイメージで、相生の松(あいおいのまつ)のようなりっぱな松の木が海岸に生えていなければなりません。

 ‥ (みなと) ‥

 河、海などの水の出入口をいう。記紀(古事記・日本書紀)では「水門」(みなと)と表記されている由。古くは港湾施設のうち、水上部分を「港」、陸上部分を「湊」と呼んだとか。

  — 三津七湊(さんしんしちそう)-

 日本で最古(室町時代)の海洋法規集「廻船式目」(かいせんしきもく)という古文書に記されている当時の重要港湾を指す。

・三 津・

  1. 阿野津<安乃津・阿野津・姉津>(あのつ)‥三重県津市
  2. 博多津(はかたのつ)‥福岡県福岡市
  3. 堺津(さかいのつ)‥大阪府堺市

 ・七 湊・

  1. 三国湊(みくにみなと)‥福井県坂井市‥九頭竜川河口
  2. 本吉湊(もとよしみなと)‥石川県白山市‥手取川河口
  3. 輪島湊(わじまみなと)‥石川県輪島市‥河原田川河口
  4. 岩瀬湊(いわせみなと)‥富山県富山市‥神通川河口
  5. 今町湊(いままちみなと)‥新潟県上越市‥関川河口
  6. 土崎湊(つちざきみなと)‥秋田県秋田市‥雄物川河口
  7. 十三湊(とさみなと)‥青森県五所川原市‥岩木川河口

 ‥ 江(え・こう) ‥

 本来は中国大陸の長江(揚子江・ようすこう)のこと。海や湖の一部分が陸地に入り込んだところ。入江、湾(広辞苑)

 近江(おうみ)は淡海(あふみ【淡水湖】)の転訛で、都(京都)から近い淡水湖、琵琶湖を指す。

 遠江(とおとうみ)は、都から遠い淡海、浜名湖を指す。(浜名湖はかつて海と隔てられた淡水湖だったそうだが、明応7年(西暦1498年・室町時代後期)の明応地震(南海トラフ巨大地震)により沿岸の砂地が決壊し、海水が流入して汽水湖(海水と淡水が入り混じった湖)となった由。)他に、昔の遠江国(現在の静岡県西部地方)や遠州(遠州森の石松の遠州)一帯を遠江と呼んでいたようです。

つづく

 

 

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